生理的体重減少と検索すると、いろいろな計算式が出てきますが、多くの計算式では体重減少率5%~10%までを許容範囲としているところに警笛です。
決して許容範囲ということではなく、実は栄養失調である可能性が高いのです。
そしてその栄養失調と発達障害に、因果関係があるのではないかという研究の成果があります。
産後すぐの母乳量は微々たるもの
産後間もなく、母乳がどのくらい出ているか、本人が把握している人はほぼいないと思います。
大体は痛さを伴うくらいの力で絞られて、ペットボトルのキャップに満たないくらいではなかったでしょうか。
赤ちゃんが乳首をくわえ、刺激をすることで、お母さんの母乳は作られていくわけですから、最初はこのくらいが当たり前です。
完全母乳に警笛!
ほとんどのお母さんは「出来れば完全母乳でがんばりたい」と最初思っているはずです。お父さんからしてみても、お母さんの母乳があれば、食費や手間が省けますからね。
しかしながら、産後すぐに満足量が出ないことがほとんどという中、完全母乳という言葉に徹してしまい、赤ちゃんを飢餓+栄養失調の状態にしてしまう場合があります。
また、入院中赤ちゃんに母乳を与えるのですが、お母さんは母乳が満足に出ているかどうかもわからず、さらに、産まれたての赤ちゃんは吸う力が弱く、結果、満足量飲めてないことがほとんどだそうです。
生理的体重減少とは
生理的体重減少という言葉は、産前産後どこかで聞きますよね。
産まれてから3日程度は体重が減少していく現象です。
これは単純に言うと、摂取するカロリーより、出て行く方が多いからだと言われています。
自分の時もそういう説明がありましたが、ここで警笛を鳴らしたいと思います。
確かに、その根拠は正しいのですが、著しく減っていく場合があり、それなのに母乳以外をあげない、またはあげるのが遅れることがあります。
生理的体重減少の適正値は産まれた時の体重の5~7%と言われていますが、15%くらまでは大丈夫としている病院もあります。
ここに医学的根拠はまったくありません。
著しい生理的体重減少=栄養失調
発達障がい児童・生徒数が1996年を皮切りに、完全母乳促進運動とともに増加傾向にあるそうです。
これらは、自分の職場の産業医から聞いた話なのですが、脳の栄養失調による障害なのではないかというのです。
さらにその上、低出生体重児(2500g未満)は1980年から著しく増えています。
低出生体重児は産まれてすぐに血糖値の値が低い場合が多く、正常値にするには母乳を絞って飲ませたり、ブドウ糖を与えることで改善します。
低出生体重児は、吸う力がさらに弱い場合が多く、母乳から必要栄養を得られるには、それなりに時間が必要となります。
ここでほとんどの病院は、産んで一通りの検査をした後、入院用の部屋に移りますよね。
この時から、次の測定の時間までに血糖値が下がる、いわゆる低血糖の状態にならない保障はどこにもないのです。
以上を考えると、このようなことになります。
低出生体重児の増加→完全母乳促進運動→赤ちゃんの栄養失調+低血糖→発達障がい児の増加
母乳育児キャンペーンの弊害
別の記事で書きますが、SIDS(乳幼児突然死症候群)の原因の一つに人工栄養児というのがあるがあまり、母乳育児にしなくては、と気を張ったお母さんがいました。
また、性格からか母乳が出ないからか、助産師に相談しにくいというお母さんもいました。
この記事を読んだ後に出産される方、母乳は最初出なくて当たり前ですので、乳首を赤ちゃんに満足に加えさせた後に、哺乳瓶やストロー、スプーンなどで栄養を補ってはいかがでしょうか。
先生と相談するのもいいですが、比較的古い先生は「大丈夫です。
赤ちゃんは3日分の水筒をお弁当を持って産まれて来るので」の一点張りなので、そこが逆に不安でした。
というか、先輩ママさんたちが普通に人工乳をあげているのに、自分はびっくりしたのですが、、、
あくまで一意見ですので、これが正解ということはないのですが、自分の子は自分で守りたいので、いろいろ調べました。
人工栄養は決して妥協手段ではないと確信しています。出ない辛さを目の当たりにして、本当に実感しました。
自分は母乳育児の大事さもわかりますが、お母さんや赤ちゃんにストレスをかけてまで貫くのはどうかと思いますので、混合をお勧めしたいです。
正しい生理的体重減少の計算は・・・
(出生時の体重g - 測定時の体重g) ÷ 出生時の体重g×100 ≦ 5(%)
最新記事 by (全て見る)
- 戦いごっこをやめさせたい?実は保育士でも悩むことですよ - 2017年5月17日
- イヤイヤ@なぜ言うことを聞かない子供になるのか?鬼アプリ注意↓↓ - 2017年2月14日
- 子供(乳歯)の虫歯~2歳の歯磨き大変ですよね! - 2017年1月26日