このページを見ている方、生まれてきた赤ちゃんに何らかのあざがあったかと思われます。
お気持ちを察します。あざの処置は早ければ早いほうがいいので、この内容を参考にして、早めに皮膚科→紹介→こども医療センターに受診された方がいいと思います。
特に顔に出来ている場合は、早く行動して欲しいです。
ここでは主にポートワイン母斑についての話をします。
あざは消えるのか?消えないのか?
生まれつきのあざについて一番気になるのは、
消えるのか 消えないのか
ですよね。
タイトルの通り、お母さんが産んだ病院でも、あざについては賛否両論あります。
はっきりいえば、専門機関ではないから、詳しいことがわからないのかもしれません。
今までに、あざの治療に通われた様々な患者さんと接する機会があったのですが、
・病院で3歳くらいまでには消えるでしょうと言われた
・産婆さんが消えると言っていた
・赤ちゃん訪問事業の保健師さんが消えると言った
などと言われ、安心しきって数年経ち、小学生くらいになってから、消えないあざだと気がついたお母さんがいました。
いづれも、50代~の方から言われているそうです。もしかしたら、数十年前はそういう風に言う風習でもあったのかもしれません。
消えるあざ、消えないあざの特徴
医者や専門職の言うことはほとんど正しいかもしれませんが、間違うことだってあります!
まず、消えるあざの特徴、消えないあざの特徴を書きます。
・境目がはっきりしているかどうか、で判断する
→境目がぼやけている、形が変わる = 消えるあざ
→境目がはっきりしている、形が変わらない = 消えないあざ
・色で判断しない
→赤あざ、黒あざ、茶あざ、どれも曖昧なものです。色で判断し、消えるあざだと断定しない方がいいです。
ポートワイン母斑について
顔に生まれつきあるあざのうち比較的判断しやすいのはポートワイン母斑という単純性血管腫のことです。
消えるあざである正中母斑(サーモンパッチ)とは見分ける必要があります。
ポートワイン母斑は簡単に言うと、赤くなっている部分に血管が集まってしまったんです。
決して、お母さんが産むときに何かしたから出来たわけではありません! これは声を大にして伝えたいことです。
ポートワイン母斑は、産まれてすぐにわかります。顔以外にも出来るあざです。
・境目のはっきりした赤いあざがある
・落ち着いている時(寝ている時)よりも興奮(泣いているとき)しているときに、はっきりと浮き出る(赤みが強まる)
これは、ポートワイン母斑の特徴です。消えないあざですので、消すためには、医療機関にて、レーザー治療する必要があります。
そして、このレーザーの時期は早ければ早い方がいいです。
理由は、まだ血管が細く、成長していない内の方が血管を焼きやすい。
さらに、まだ治療を受ける本人に、嫌な思いをなるべく残さないようにという意味もあります。
また、保険適用のあざですので、安心して治療を受けることができます。
ポートワイン母斑の合併症
ポートワイン母斑で、かつ目の周りに出来ている場合、注意が必要です。
血管腫というのは、目の中にも出来ている可能性があるからです。
目の白目の部分も多少赤みがある場合、眼圧を測る必要があります。
両目で眼圧に差異がある場合、視力に影響があり、また緑内障になる可能性があります。
また、この眼圧測定は赤ちゃんだと大変です。。。。
泣いたら眼圧が変わってしまうので、基本、麻酔シロップで眠らせて測定します。
1歳過ぎると、シロップを飲まない時なんかは、座薬を入れる場合もあります。
眼圧測定は医療機関にもよりますが、3ヶ月おきくらいで通院することになるでしょう。
レーザー治療の覚悟
さらに、まぶたの上、眉毛のところに母斑がある場合は、レーザーによって、例えば眉毛が生えてこなくなる(レーザー脱毛)、視力に影響が出る、などのことが考えられますので、親の判断が必要になってきます。
レーザー後は、治療部を紫外線から守るための保護シール、治療部を触らせないための拘束ミトンなど、赤ちゃんだと大変なことが多いですが、確実に治療前よりは良くなりますので、一緒にがんばっていく覚悟が必要です。ただし、レーザーでも完璧に消し去れるかは具合によります。
母斑は様々な種類、色がありますので、wikiなどで見て、実際の画像を検索して見る事が大事です。
また、少しでも心配があるようなら、早い時期にこどもの最新の医療センターにかかることをお勧めします。
この記事が、母斑を持って生まれてきた赤ちゃんのお母さんやお父さんの不安を、少しでも取り除けることが出来れば幸いですm(_ _)m
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