Yahoo!知恵袋にこのタイトルのような質問が投稿されました。
クレーン現象とは、赤ちゃんが発達していくと、本来指さしを覚え、「これ」「あれ」のように、何かしたいことを要求するようになるのですが、それが出来ず、親の手を直接持って、何か指示をしようとすることです。自閉症児によく見られる傾向です。
では、この現象がでたからといって、自閉症児なのではないか、と疑うべきなのか否かです。
まずは、投稿された質問はこちらです。
1歳半、クレーン現象。
もうすぐ1歳半の子が、親の手にパペットを握らせてくるようになりました。
以前からパペットを持って親のところに来て、パペット動かしてと要求することがあったのですが、今はできないよ、と返事をすると怒り出して、親の手をこじ開けて握らせようとしてきます。
最初、パペットを持ってきた時は親の目を見てますが、握らせようとする時は手しか見ていません。
自閉症の症状でしょうか。指差しは全部できます。
何か持ってきてとか、誰々に渡してなどの指示は通じます。
お散歩に何履いていくのとか、お散歩に誰と行ったのなどの質問に答えられます。
大小、長短の概念はわかっています。
言葉はたくさん出ていますが、ありがとう、はい、どうぞなどコミュニケーションに使う言葉は出ていません。
1ヶ月以上、色が大好きで、色々なものの色の名前を言っては喜んでいます(指差して親に色を言う時もあれば、独り言のように言うこともあります)他に気になる点は、絵本の中に気に入ったフレーズがあって、それを言いたいがために絵本を親に読ませます。
気が散りやすく、遊んでいたり食事中に小さな音がするとすぐ気がそれます。指差し、言葉、積み木を調べるらしい健診は通過してしまうと思うのですが、なんだか心配です。
補足
気になる点について追加です。親とやりとりしている最中に唐突に全く関係ない単語を言います。
パターン化された会話があり、子供が「パパ」「ママ」「じじ」…と家族の名前を順番に言って、親が「パパはお仕事中だよ」と返事をします。
パターン化を崩さなければと思うのですがうまくいきません。
これに対しての自分の回答はこちらです。
「
父親+保育士です。
心配いりません(*゜ー゜)
1歳半ですね、自分の主張を貫き通そうとする気持ちが育ってきた頃ですよ。
パペットの件でいえば、きっと最初にお母さんがすごく楽しい反応をしてくれたのではないでしょうか?
例えば、一緒になってパペットで遊んで、お母さんもお子さんも一緒になってすごく楽しい思いをしたとか☆
子どもの心の中では「これをしたらお母さんが笑ってくれた」ということを覚えていて、それをどうしても貫き通したいのです。
専門的に言うと「自我の芽生え」といいます。
これから先、「いやいや」「自分でやりたい」「注意するとわざとそれをする」などが出てくるかと思いますが、いたって普通の成長です(若干いらっとすることはあると思いますが(-_-;))
この自己主張が出てくることは、後々の集団生活を送る上で非常に重要な行動になります。
きっと買い物等でも困らせることがあるかと思いますが、急に取り上げたりすると、すぐにへそを曲げます。
そういう時は、お子さんのお気に入りのものを一つ以上必ず持ち歩き、何かを取り上げたいと思ったときに、そのお気に入りのものと交換してあげると、スムーズに手放してくれるようになります。
ちなみにお子さんのお気に入りは、親が大事そうに使っているものほど好きです笑
スマホ、鍵、リモコンなどですね。
また、単語が言えるようになってくると、とにかく使ってみたくてしょうがなくなります。まだ完全に単語の意味をわかって発言しているわけではないので、唐突に場面と合わないことをいうのは正常な発達です。
例えば、「うんち」と子どもが言ったときに、お母さんが「汚い言葉だからやめなさい」と注意すると、子どもはいつもと違ったお母さんの反応が面白くなり、「うんち」を連発します。
どんな行動もお母さんの反応を見ています。
何度もやる行動はきっとお母さんが楽しい反応をしてくれたからです。
密な接し方をしている証拠だと思います☆
お子さんの「やって~」「よんで~」が目に浮かびます(´ー`)
ちなみに、自閉症の子は1歳になる前でもわかります。
後追いをしてこない、目が合いにくい、極端に抱っこが嫌いなど、わかりやすいなにかがあります。
」
投稿者様、ベストアンサーありがとうございます(*゜ー゜)
保育所においては、その集団保育という特徴から、自閉症児はすぐにわかります。
上で述べたような症状もそうですが、端的にいうと
コミュニケーションが成り立ちにくい
という特徴があります。
「イヤイヤ期」をクレーン現象と勘違いされる方がいますが、
このイヤイヤというのは立派なコミュニケーションなので、心配はありません。
自閉症児の特徴というのは、レベル差はありますが、クレーン現象のみが表れるということはありません。
必ず、他にも複合的に特徴が出ますので、保育所ではすぐに行動に移します。
まずは保護者なり担任の先生が疑う→保護者と相談し、療育センターなどの専門機関に巡回訪問をお願いする→何等か判定がでる。
といった流れです。
正直、プロである保育士が「疑い」といったら、ほぼ何等かの診断がでることがおおいです。
以上のようなことは、家庭保育で見抜くのは難しいかもしれません。
手がかかる=個性=そのうち良くなる、と捉える方もいますし、鬼アプリや厳しいしつけで無理やり従わせているような家庭もありました。
大事なことは、クレーン現象だけではなく、複合的に特徴が出るということを覚えていただき、早期に対応していくことです。
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