カンガルーケアとは？事故や効果疑問視の中、米国小児科学会が推奨

　カンガルーケアという言葉をご存知でしょうか？

早期母子接触のことで、産まれて間もない新生児をお母さんの胸のところに向かい合うように抱き、赤ちゃんを保温する目的で行われます。

これについて、米国小児科学会がPediatrics誌2016年1月号オンライン版12月22日号に掲載しました。

米国小児学会の記事内容

　世界中で毎年400万人の乳児が、産まれて一ヶ月以内に死亡しています。その中でも特に早期または低出生体重で産まれた子ほど高いリスクにさらされます。カンガルーケアとして知られている早期母子接触は、三分の一以上も新生児死亡を減らすことを示唆していますが、このシンプルな方法は十分に活用されていません。カンガルーケアは新生児の体温や呼吸速度を調節するために役立つと考えられています。

　2000年から2014年に発表された124件の研究によるメタ解析によると、カンガルーケアによって、2000g未満の新生児の死亡率は36％低下し、敗血症や主要感染症のリスクは47％低いという結果がわかりました。また、カンガルーケアを受けた新生児は、より高い酸素レベルと頭囲の成長を見せ、痛みに強い状態でした。さらに、退院時の完全母乳育児を50％高めていました。

　研究者たちは、カンガルーケアは保育器などの医療機器が不足している環境で産まれた低出生体重児に特に効果的であるとしているが、実際には全ての新生児と母親のために効果的である、と述べていました。

と、まぁこんなことが英語で書かれているわけですが、日本ではカンガルーケアは賛否両論あります。

カンガルーケアと事故について

「カンガルーケア　事故」で検索するとすぐに出てくるかと思いますが、死亡事故も起きています。

原因としては、

・必要十分な環境ではなかった

・看護体制が整っていなかった

・リスクの説明がなかった

など、ありましたが、そもそもカンガルーケアの説明っってちゃんとやってくれるものなのでしょうか？

カンガルーケアの効果、説明不足

ちなみに、、、我が家の場合は大きな病院での出産でしたが、カンガルーケアについての説明は一切なかったです。

しかし、出産の前にカンガルーケアの危険性について熟読していたので、何気ないカンガルーケアがとても緊張しました。

血糖は正常値、温度は逃がさないように薄い布団をしっかり掛ける、脈は機械が計っている、

この状態で、赤ちゃんの体温に気を遣いながらも、写真を撮ったり、動画を撮ったりしました(´д`)

カンガルーケア中は体温低下に注意！！

恐らく、いい写真を撮りたいからと、布団を長時間はいでしまうと、赤ちゃんの体温をみるみる低下しそうな感じです。

これからお産される方は、写真や動画の撮影には配慮した方がよさそうです。

米国が推奨とすると、日本の医学会はほぼ推奨ムードになるでしょうから、この記事を読まれた方は、是非注意しながら、カンガルーケアを行うといいと思います。

根拠となる書籍

体温低下の危険性について書いてあり、カンガルーケアに警笛を鳴らしている医師による書籍です。

我が家は危険性について先に調べたので、対応ができてよかったです(´д`)